2010年6月3日木曜日

keep the pot boiling


「何故山に登る?」

「そこに山があるからだ」

「違うね、そこに山があったからじゃない、ここにオレがいるからだ」


久しぶりにすごい漫画と出会ってしまった。
「神々の山嶺(いただき)」

原作は夢枕獏の小説で、夢枕さん自らが、漫画にするなら谷口ジローしかない、
とリクエストして、ビジネスジャンプに連載されてたらしい。

(余談ですが、以前 A Guy Called Geraldが大阪パノラマに来た際、
 サラリーマンが電車の中でビジネスジャンプというマンガ雑誌を読んでいたが、
 少年ジャンプは知っているけれど、ビジネスなジャンプとは一体どういう内容なのだ?
 と真剣に聞かれたことがある )

山マンガです。けれど「岳」とは趣きが180度違い、
ロマンあれどズッシリ重たいです。

ディティールがかなりリアルなので、調べてみたところ、やはり実在の登山家の話を元にしたフィクションのようで。
山しかない無骨な男の物語。

音楽も、最近はロシアのディープハウサーが気になったりとか、
南国系のユルさより、寒く厳しい土地から出てくる音にやっぱり惹かれます。

そんなせいもあってか、重たいニュースばかりが気になってしまう。
沖縄、メキシコ湾原油流出、イスラエル・・・

日本の政治家たちは沖縄だけでなく、他人の痛みにあまりにも鈍感、ズレていて
言ったことを通した福島みずほは罷免され、彼女を辞めさせた鳩山総理はその2日後に辞任。
オイオイ、みんなやりたくもないキツくダルい仕事を毎日耐えてやっているのだよ。
民主がヘマをしたからといって、次の選挙で自民に投票する気はさらさら無いけれど、
けど、どうよ?

イスラエルの件も、本当にヒドイ。エスカレートしてる。
けれど、単によその国の話ではなく、
アメリカに軍事協力している日本は加害者の一面もある訳で。
沖縄辺野古のサンゴの美しい海を埋め立てられて
起こりもしない戦争のための基地が出来て、
被害者でありながら、挙句に地球の裏側で起きた殺人にも加担するハメに。
イギリスもイラク戦争後アメリカに軍事協力しているので、イスラエルと自国政府の対応に
TheBlackDogがいち早く声を上げているのを目にした。
加害者意識の現れなのではないか?

原油の流出は、現在も続いていて、解決策が見つからないままだ。
命の源の海が死んでいく。けれど
自分にはどうしようも出来ない。

どうしようもない事で、自分の心を乱されることもあるが、
忘れることによって平静を取り戻すのではなく、
思いながらも自分の日常を見つめていきたい。

大事なのは山があるという事実、現象ではなく、
山に登るという自分の意思だ。
そして、
ありったけの心で思いなさい、とさっきのマンガは教えてくれるのであった。


そしてこれも、だ。
JUZU(a.k.a. Moochy) / "KOZA feat RasTweed"

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